2017年6月17日(土)に日本人間工学会アーゴデザイン部会の大学間交流イベントを実施しました。
フューチャー・エクスペリエンス(FX)は、アーゴデザイン部会が現在取り組んでいる社会的環境を考慮した、ビジョン提案型のデザイン手法です。ただ、まだ検討中のもので確立しているわけではありません。ここ数年は、大学間交流イベントでも社会的課題を取り扱うワークショップを実施して来ました。今回は「発想」に焦点を当てました。社会的課題を取り扱うと、どうしても制約が強く、発想しにくくなるものです。そこで、社会的制約を程よく無視して発想する方法を考えました。
今回のポイントは、2025年〜2030年の未来予測の中から、比較的身近な出来事を取り上げて、その事象を一旦受け入れる。つまり、予想された事象が起こるとした上で、そのダメージ(影響を受けるという程度の意味)を受ける人を想定して、その人たちがそれでもポジティブに活動できる社会を考えるというものです。問題をポジティブに転換して、さらなる価値を生み出していく。このことはデザインの重要な役割の一つだと思います。
具体的な方法のポイントは、発想のテーマとなる言葉の置き換えを2回行い、その上で具体的な発想をします。
実はワークショップの成果としては、正直期待以上の成果とはならなかったですが、今回は10時〜15時までという限られた時間しか会場が使用できなかったことも(言い訳ですが)理由かなとは思います。流れはスライドをご覧ください。
フューチャー・エクスペリエンスの手法にチャレンジしよう〜社会ビジョンをユニークに発想するワークショプ from Masaya Ando
なお、途中で使用しているブレインライティングシートは、アイデアプラント社の「ブレイン・ライティング・シート2」を使用しています。このシートは、ミシン目が入っていてすぐにカードにできる点が素晴らしい。ワークショップで困ったら、ブレインライティングを取り入れると、なんとかなります。
スライドをご覧いただいても、ワークショップの流れはわかりますが、ちょっとうまくいかなかった反省もありますので、流れを振り返りつつご紹介します。
ただ、今回のワークショップでは、想定したダメージ(ネガティブな影響)まで十分分析する時間がありませんでした。本来であれば、どんなダメージがあるかを考えた上で、この「面白く〜する」が、どんな風にポジティブに影響できるかを分析するといいともいます。どれだけ小さくても、「面白く〜する」ことがポジティブに影響することができるようなことが想定できれば、社会ビジョンとしていい方向だと言えるのではないでしょうか。ただ、今回は、この部分が時間の都合もあり、若干うまくいかなかったのかなと思っています。
ちなみに、今回の発想はやはり時間がなく、ブレインライティングを採用しました。
まずは、未来予測を選びます
言葉の言い換えを考えます。うーん。結構考えてしまっています、、、解決アイデアではなく、具体化や言い換え、ということ自体がうまく伝わらなかったみたいです。
良し悪しは別として、ひとまずは社会ビジョンができました。これを実現するアイデアを考えます。
30分かけてブレインライティングシートを使って発想。
このシートのいいところは、カードにすぐできること。便利だなあ。
グルーピングを作って、良さそうなアイデアを一つ選ぶ。
最終的には発表。千葉工大の氏家くんが楽しそうに発表。
こちらはわかりにくいですが、アクティングアウトで発表。寸劇ですね。寸劇はわかりやすいのでおすすめです。
最後は懇親会。なんとこれ15時です! 15時から懇親会で盛り上がりました!
社会的課題をデザインの対象とする取り組みは広がっていますが、どうやったら扱えるようになるんでしょうか。教育という側面で扱えるようにするには、どうしたらいいんでしょうか。
これからも模索していきたいと思います。
なお、途中で使用しているブレインライティングシートは、アイデアプラント社の「ブレイン・ライティング・シート2」を使用しています。このシートは、ミシン目が入っていてすぐにカードにできる点が素晴らしい。ワークショップで困ったら、ブレインライティングを取り入れると、なんとかなります。
スライドをご覧いただいても、ワークショップの流れはわかりますが、ちょっとうまくいかなかった反省もありますので、流れを振り返りつつご紹介します。
ワークショップの流れ
未来予想を読み検討するもの一つを選ぶ
まず、未来予測は、5つの未来予測の資料[PDF]を配布して、各グループで1つを選んでもらいました。- 全国の空家率の増加
- 未婚率が増加する
- サービスロボットや電子合成された販売員の接客が普通になる
- お年寄りも働くことが求められる社会になる
- 先進国でロボットの人口が人間より多くなる
基本となるテーマ文章を作る
次に、未来予想が現実になるとした場合に、ダメージ(ネガティブな影響)を受ける立場の人を一人あげます。具体的な人物像というより、この場合は立場になると思います。その人を登場させて、次の文章を作ります。
「<未来予測>しても<ダメージを受ける立場の人>が面白く<行為>できる社会」
今回は、必ず「面白く〜できる社会」となるように設定しました。今年の私のテーマが「面白く」だからなのですが、ネガティブなものをポジティブにする基本ワードですね。あくまで発想を促すためなので「現実は面白くない」とか、「面白く考えるなんて不謹慎」といったことは考えてはいけません。
この基本テーマ文章は、発想の方向性を決めるだけのものです。
「面白く〜する」の部分の言い換えを考える
次に「面白く〜する」の部分に着目して「面白く〜するとはどういうことか?」を考えます。あくまで社会ビジョンを作るためのものなので、取り上げた人が面白いとはどういうことか? を真面目に考えることです。つい、解決アイデアを考えてしまいますが、あくまで言い換え程度。どんなことが面白いと感じるか、という考え方で発想してみてください。自由に発想して結構です。ただ、今回のワークショップでは、想定したダメージ(ネガティブな影響)まで十分分析する時間がありませんでした。本来であれば、どんなダメージがあるかを考えた上で、この「面白く〜する」が、どんな風にポジティブに影響できるかを分析するといいともいます。どれだけ小さくても、「面白く〜する」ことがポジティブに影響することができるようなことが想定できれば、社会ビジョンとしていい方向だと言えるのではないでしょうか。ただ、今回は、この部分が時間の都合もあり、若干うまくいかなかったのかなと思っています。
「社会ビジョン」の文章にする
「面白く〜する」のところの具体的な言い換えを一つ選びます。これまでの作業を整理すると、一つの社会ビジョンが出来上がります。
この社会ビジョンを作ってから、この社会を実現するようなアイデアを考えていきます。つまり、いきなり解決アイデアを出さずに、社会における当事者が感じる価値をまずは定めてから、発想していきます。
社会ビジョンを実現するアイデアの発想
社会ビジョンを実現するようなアイデアを出していきます。アイデア発想を活性化するために、時間があれば、社会ビジョンを隣のグループにプレゼンテーションし、その内容を隣のグループの人にアイデア発想してもらう方法を取るといいでしょう。いろんな制約やネガティブなダメージに引っ張られることなく、大胆な発想がしやすくなります。また、中間発表を設定しビジョンを考えたグループにコメントしてもらうこともできます。ちなみに、今回の発想はやはり時間がなく、ブレインライティングを採用しました。
基本的なやり方は、アイデアプラント社のブレインライティングの方法を採用しています。もちろん、別のやり方でもいいはずです。ここは色々な発想法が活用できると思います。
アイデアへの投票
ブレインライティングの成果に対して、投票します。今回は、以下のように2通りの視点で投票しました。いくつかの視点を設定するといいと思います。発表
最後にアイデアを発表します。
ワークショップの様子
まずはグラレコ(練習中)。う、うーん。わかるようなわからないような。まずは、未来予測を選びます
言葉の言い換えを考えます。うーん。結構考えてしまっています、、、解決アイデアではなく、具体化や言い換え、ということ自体がうまく伝わらなかったみたいです。
良し悪しは別として、ひとまずは社会ビジョンができました。これを実現するアイデアを考えます。
30分かけてブレインライティングシートを使って発想。
このシートのいいところは、カードにすぐできること。便利だなあ。
グルーピングを作って、良さそうなアイデアを一つ選ぶ。
最終的には発表。千葉工大の氏家くんが楽しそうに発表。
こちらはわかりにくいですが、アクティングアウトで発表。寸劇ですね。寸劇はわかりやすいのでおすすめです。
最後は懇親会。なんとこれ15時です! 15時から懇親会で盛り上がりました!
社会的課題をデザインの対象とする取り組みは広がっていますが、どうやったら扱えるようになるんでしょうか。教育という側面で扱えるようにするには、どうしたらいいんでしょうか。
これからも模索していきたいと思います。
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